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CUDA 4.0でマルチGPU化が限りなく簡単になっているという話

以前、 複数のGPUでマンデルブロ集合を並列計算 というブログ記事を書いた。このときはTeslaが1枚で7.45秒、Teslaが2枚で4.26秒で計算できたと報告したが、マルチGPU化は多少面倒だったし、ある程度のオーバーヘッドが掛かっていた。 しかし、 CUDA 4.0 がリリースされてから状況が一変した。自由にcudaSetDeviceが呼び出せるようになり、またUVA (Unified Virtual Addressing)を利用することにより、それはそれは簡単にマルチGPU化や、ホスト・複数GPU間での一元的なメモリの参照を実現できることになった。 というわけで、CUDA 4.0を使ったマンデルブロ集合のプログラムを以下に示す。シングルGPUからマルチGPUへ変更した部分については赤字で示してある。ただし、簡便のために、GPUデバイスは2枚で決め打ちとし、マンデルブロ集合の幅は2の倍数のピクセルとなるようにしてある。また、UVAは使わなくても良かったのだが、使い方を示すために利用している。 CUDA 4.0によるマルチGPU化によりマンデルブロ集合計算の実行時間(計算条件は 前回 と同じ)は 7.45秒から3.73秒 となった。ほぼ2倍の速度である。シングルGPUからの修正箇所はほんの僅か。カーネル関数に至っては一文字たりとも変更していない。良い時代になったものだ。 mandelbrot_multigpu.cu // madelbrot using multi GPU devices by nox, 2011.06.06 // nvcc -lcutil_x86_64 -arch sm_13 -use_fast_math -prec-sqrt=false -keep -L ~/NVIDIA_GPU_Computing_SDK/C/lib -I ~/NVIDIA_GPU_Computing_SDK/C/common/inc -g mandelbrot_multigpu.cu -o mandelbrot_multigpu #include <iostream> #include <fstream> #include "cutil_inline.h" using namespace std;