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小学3年生の授業参観でアルゴリズムに出会った

小学3年生の娘の日曜授業参観に行ってきた。算数の授業だ。授業の後半、以下のような問題が出された。

問題: ゴマダラチョウとトノサマバッタがあるゲームをしている。0から9までの数字の書かれたカードがそれぞれ一枚ずつ全部で10枚あって、それを使って3桁の数を2つ作り、その差をできるだけ小さくした方が勝ちとなるゲームだ。ただし百の位は0にできない。できるだけ小さくするにはどのようにカードを選べばよいだろうか。

これを約30人の生徒に考えさせていた。解き方を先に教えるということはしない。生徒が問題を考えている間、先生は生徒たちを見回り、質問などに答える。しばらくするといろいろと答えが挙がってきた。自分の娘は以下のように考えたようだ。

百の位は差が1であればどの数字でも良いので、まず十の位を最小にする数字を考えてみると、最小の数字0から最大の数字9を引いた場合が最も小さくなる。同様に一の位では0と9以外の最小・最大の数字を選ぶ。つまり1から8を引いた場合が最小になる。百の位は残りの数字カードから差が1となるものを選ぶ。解答例は「501-498」や「701-698」となり、差は3になる。

これはまさにアルゴリズムだ。Pythonであれば以下のコードと同じだろう。

digits = range(10) ten = (digits.pop(), digits.pop(0)) one = (digits.pop(), digits.pop(0)) idx = random.randrange(len(digits) - 1) hund = (digits.pop(idx), digits.pop(idx)) a = reduce(lambda x, y: x * 10 + y, map(array, (hund, ten, one))) print "%d - %d = %d" % (a[1], a[0], a[1] - a[0])

出力例:

601 - 598 = 3

小学3年生の算数だと思ってそれほど期待せずに観に行ったのだが、生徒たちはみな楽しそうに問題に取り組んでいたし、なかなか面白い授業をしているようで何だか安心した。因みに、今回のようなクラス全員で考える問題は普段からよく行っているとのことだった。

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