2007年7月6日金曜日

セカンドライフとPS3のHome

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最初に言っておくが、セカンドライフ(Second Life)とPS3のHomeは別物だ。どちらも3D空間をアバター(プレイヤーの操作するキャラクター)が自由に動き回れる。しかし、ユーザーコンテンツを主体とするセカンドライフに対して、PS3のコミュニティの場を主眼としてるHomeでは根本的な存在意義が違うのだ。

セカンドライフではユーザーが自由に「モノ」を作ることができる。たとえば、野球のボールでも、公園の滑り台でも、天を突くような高層ビルでも作ることができる。それは形だけではなく動作などもプログラムを組むことにより実現できる。また、そうしたものをほかのユーザーに売ることもできる。さらに売った金は現実の金に換金できるのだ。つまり、セカンドライフはそれ自体で完結した世界を持つコンテンツなのだ。

一方、PS3のHomeではどうか。発表された資料によれば、まず、ユーザーがコンテンツを自由に作成できない。また、Homeでユーザーが金を稼ぐこともできない。そして、コミュニティの場を提供するというコンセプトからHome自体が独立したコンテンツとはならないだろう。

では、セカンドライフはすべてにおいてHomeより秀でているのだろうか。それは違うと思う。

まず、第一にグラフィックはHomeの方が格段に良い。実行する環境の性能の違いというわけではなく、ソフトウェア側のデザインの問題である。最初に選べるアバターがあんなに酷いはわざとではないかと勘ぐってしまうほどだ。ユーザーが作成したものはかなり良いものもあるが、それらは購入しなければならない。腕に自信のあるユーザーは自分で作成することもできる。それでも、大抵の人は最初に選べるものよりも良いものはなかなか作れないだろう。

まあ、アバターはどうにかできるとしても、セカンドライフ内の環境を変更することは難しい。ここでいう環境とはプログラム動作のことだ。ネットワーク回りの出来の良し悪しに関わるのか、周りの建物や木などの「モノ」が一つ一つ描画されるのが見て取れるほど表示が遅い。さらに、たくさんの人が集まる場所に行くと止まったかと思うほど動きが遅くなる。これは、プレイアビリティを著しく低下させている。自分は1999年に発売されたEverQuest(EverQuest2ではない)をかれこれ8年もプレイしているが、この古いネットゲームよりもかなり見劣りするこの環境に早々に嫌気がさしてしまった。LSLプログラミングには興味があったのだが環境がこれではちょっと…。

ほかにもセカンドライフの多くのコンテンツが性的コンテンツであることにも閉口してしまうし、商売して儲かるという話も富を稼いだのは最初に土地の売買をしたごく一部の人たちだけで、大抵の人はそんなに儲かることは無い。儲けたければ現実世界の何倍もの苦労と努力が必要じゃないかな。それどころか、まともに遊ぼうと思うのなら金無しでは何もやっていけないのがセカンドライフだ。現実世界と同じように商売する自由はあるし、現実世界と同じように何かするには金がかかる。これらの点については日本では特に知られていない気がする。

Homeではさすがにグラフィックには力を入れていると見えて、アバターの外見は格段に良くなっている。日本人には合わないのではないかという話も聞くが、自分が見た限りではグラフィックはかなり良い。少なくともセカンドライフよりは優れていると思う。また、コミュニティの強化を狙ったものだけあって、PS3のゲームスコアでトロフィーが貰えたり、それをHome内にある自分の家に飾り、Home内の友人を招待して見せたりすることもできる。ほかに、ビリヤードやボーリングなどを複数の友人たちと一緒にプレイしたりもできるようだ。自分としてはゲームの楽しさとグラフィックは別物だと考えているが、見た目がプレイする人々に対して求心力を持っていることは否めない。

どちらにしろ、プレイする人々が居つきさえすればそれは成功である。セカンドライフは既にサービスインしていて、多くのプレイヤーを獲得したと謳っているが、日本ではセカンドライフを知っている人のうち、実際にプレイしている人は1%に満たないとの報告もある。PS3のHomeは今秋からサービスされるとのことだが、どのように動くのか興味深い。

追伸: splumeとmeet-meは見なかったことにする。正直コンセプトがはっきりしない。和製セカンドライフのつもりなら普通にセカンドライフを選びたい。

セカンドライフ トレイラー


PS3 Home トレイラー

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